遊園地は、楽しいものばかりではないんです。 人が集まる場所には、負の感情もまた集まりやすいと言います。 特に、遊園地のように明るい場所ほど、マイナスな感情もまた強く反映されるもの。   […]
遊園地は、楽しいものばかりではないんです。
人が集まる場所には、負の感情もまた集まりやすいと言います。
特に、遊園地のように明るい場所ほど、マイナスな感情もまた強く反映されるもの。
時として、不幸に追いやるような恐ろしいものも寄ってきてしまいます。
これは、そんな遊園地に関する怖い話です。
遊園地に関する怖い話
遊園地に関する怖い話を2つ見ていきましょう。
これは、あなたの街の遊園地のお話かも、しれませんよ?
廃墟の遊園地
ある夏の日、地元であるA県の廃遊園地Sで女性が体験したお話です。
その廃墟遊園地は、2~3年前に閉鎖されていました。
今ではホームレスのたまり場になっていると噂も・・・。
そこに女性は友人と弟と、3人で行ってみようということになったそうです。
遊園地までは山道だったため、友人が車を出してくれることに。
真夏で暑かったこともあったため、車内の窓は全開で山を登り始めました。
すると車内に、小バエのような小さな虫が何匹か入り始めたのです。
最初こそはあまり気にしていなかったのですが、山道を進むにつれ数が明らかに増えていました。
耳もとで羽音がすごいし、目や口の中にも入ってくる始末。
女性たちはさすがに気持ち悪くなり、一旦車を路駐して車の外に出ました。
すると、竹林の中から子猫の鳴き声が聞こえたのです。
見ると、白い子猫がいました。
初めは女性たちに怯えていて、寄ってこなかったのですが、女性たちが持っていたお菓子やパンを見せると、徐々に道の方に出てきたのです!
道の方に出てきてくれたため、明るいところではっきり猫を見ることができました。
そこで女性たちは驚きます。
なんとその猫は右耳がなく、血が固まったあとがあったのです。
それに加え、右目もつぶれていて、とても悲惨な姿でした。
野良ネコにやられちゃったのかな・・・可哀想に・・・と、持っていたパンなどを全部子猫にあげ、私たちはまた車に乗り込みました。
そのとき、パンを狙ってか子猫を狙ってか分からないのですがカラスが2羽、急降下でおりてきたのです!
細かい羽が飛び散ったため、私たちは一瞬固まりました。
が、弟が車から飛び降り、着ていたジャケットを振り回しながら声をあげて近づいていくと、カラスはパンをくわえて飛び去っていきました。
女性と友人も車から降り様子を見に行きます。
すると、さっきの子猫はカラスにつつかれたりしたようで、お腹や顔から血を流していました。
もう息もか細く、数分後には息をひきとってしまいました。
埋めてあげようということになり、竹やぶに子猫を埋めたのですが、埋めている間もずっと、上空ではカラスが鳴いていました。
カラスが人を襲うなどと聞いたことがあったので早く移動しようということになり、遊園地に向かいました。
やっと遊園地に着くと、従業員入口みたいなところがありそこは女性でもまたげそうだったので、そこから中に入りました。
一通り散策しましたが、結局ガラスが割られているとかゴミが落ちているとかその程度。
持って行ったポラで写真もとりましたが、何も写りませんでした。
「つまんなかったね。」
そう言いながら帰ろうとしてのですが、恐怖はその帰りに起きました・・・。
お化け屋敷のアトラクションの前に、中から引っ張り出されてきたと思われる、ドレスを着たマネキンが横たわっていたのです。
仰向けのかたちで、首を右向きに倒して右を見ていました。
するとそのとき、さっきまでうるさく鳴いていたセミが、バチバチっと言いながら一気に飛んだのです。
廃墟の遊園地ということもあり3人はそれにびっくりし、「きゃぁー!」と抱き合ってしまいました。
蝉が飛び立ったあと、急静けさに全員が冷や汗をかいていました。
「なんだただのセミじゃん!」と笑いながら帰ろうとすると・・・
友人の目が一点をずっと見ていることに気づいたのです。
友人はまばたき1つせず、強張った顔をしています。
女性は「…大丈夫?どうしたの?」と声をかけました。
すると、友人は
「ねえ。あのマネキンってさ、さっきまで右を向いていなかった?」
と、震える声で言いました。
あのマネキンというのは私の真後ろにあるマネキンのこと・・・とたんに全身に鳥肌がたち、背骨から頭の先に圧迫感を感じました。
そして振り向くと、マネキンが左をむいていたのです。
しかも、仰向けの体制から寝返りをうったように、体ごと左を向き、私たちのことをジッと見ていたのです。
次の瞬間!友人が突然すごい声で
「グェェェェ!」
と叫びました。
女性は驚いて友人の方に振り返ります。
すると友人は、口からよだれを垂らし、手の指がありえない向きにばらばらに動いていたのです。
急いで弟に友人をおんぶさせ、走って入口まで逃げました。
途中で弟が
「うわぁぁぁ!」
と叫びます。
「どうしたの?!」
と弟を見ると、友人が後ろから弟の首をしめていたのです!
女性は恐怖とパニックで、「Hちゃん(友人)やめて!」と泣き叫びながら、友人の背中を強くグーで叩きました。
すると友人は
「うぅ…」
とつぶやいて、弟の首を絞めるのをやめます。
そのすきに入り口まで走って、また友人が弟の首を絞めて、女性が友人の背中を叩く、…それを繰り返し、やっと入口にたどり着きました。
弟は完全に腰が抜けてしまっていたようなのですが、そんなことはおかまいなしに友人はまた遊園地の中に入っていこうとします。
引き止めようと腕や肩をつかんだら、すごい力で振り飛ばされ、女性は粉々のガラスの上に顔面からつっこみました。
そのとき友人のバッグから、車のキーがのぞいているのに気付いたので、私は弟に友人を見張っておくように言い、キーを持って車を取りにいきました。
車にたどり着くとなんとフロントガラスの上に、
先ほど埋めた子猫の死骸が土まみれで置いてあった
のです!
女性の足はもうガクガクで、その場に立ち尽くしました。
近くでカラスの鳴き声もします。
女性は完全に頭がぼーっとしてしまい、動けませんでした。
そのとき、遊園地入口の方から、弟が友人をずるずる引きずりながら、
「姉ちゃん!何やってんだよ!」
と叫んで出てくるのが見えたのです。
女性は、弟の首が絞められた跡でどす黒く変色しているのと、友人の気持ち悪い動きを見て、何かがふっきれました。
そして
「わぁーっ!!」
と叫びながら、フロントガラスの猫の死骸を手で払いのけたのです。
そのときの、ずっしり重くぺちゃっとしてぬるい感触は、いまだに忘れることができないようです。
急いで車に乗り込み、弟と友人を乗せ、山をおりました。
山を下りる最中にはカラスが車に何羽もぶつかってきたり、エンジンが3回とまるなどの怪奇現象が起きたようです。
そして、山をおりてすぐのところに神社があったため、そこで降りました。
巫女さんの姿が見えたので、
「助けてください!」
と叫びながら境内の方に走ります。
顔面血まみれの女性を見て、巫女さんはすぐに神主さんを呼びました。
友人はふらふらと車から降りてくると、わりとちゃんとした足取りで境内の方についてきました。
ですが、わけのわからない言葉をぶつぶつ呟いていたそうです。
私と弟は、友人の手をしっかり握り、神主さんに事情を話しました。
神主さんは、
「事情はわかった。
とにかく、きみたちは病院へ行きなさい。この子についてきた物と話してみるから」
と言ってくれたので、女性と弟は二人で病院へ行ったそうです。
手当てを受け、 次の日に女性と弟も神社にお祓いに行きました。
結局友人はあのあと意識が戻らず、1週間入院したそうです。
そして、友人の車は、神主さんの助言もあり、親御さんが廃車にしました。
弟に関しては首の痕はとれましたが、尻餅ついたときの打ち所が悪く、片足が不自由になってしまいました。
女性はというと、ガラスが目に入ってしまったらしく、失明してしまったそうです。
「お願いですから私たちのようにならないためにも、遊びで廃墟には行かないようにしてください。」
そんな女性の訴えでした。
安全バーを外そうとしてくる幽霊
かなり有名なG遊園地の売り物は絶叫マシーンなのですが、その絶叫マシーンの1つに、出るというお話です。
その日、男たちは6人でG遊園地に遊びに行きました。
目的は世界最速を誇る絶叫マシーン!
6人のうちの1人「H男」は絶叫ものが大の苦手で、絶対乗らないと言い張っていたのですが、周囲は面白がって無理矢理そのアトラクションの列に並びました。
30〜40分待ったあと、ようやく6人の番が来たのです。
順番に座っていって、絶叫マシーンが大嫌いなH男が座ったのは前から3列目の席。
発進する前からH男は顔面蒼白になっていました。
その様子を見た友人たちは、悪ふざけのつもりでコースターが動いている間のH男をケータイのカメラで撮影する事にしたのです。
コースターが満席になったので、安全バーが乗客の体を固定し始めました。
異変はその時から始まります。
H男の安全バーだけが中途半端な位置で止まってしまったのです。
係員が乗客の安全バーが全て固定されているかチェックしに来たのですが、なぜかH男のことだけは見落とてしまったようで・・・
H男の隣りに座っていた友人の証言では、安全バーとH男の間は確実に20センチ以上の隙間があいていたそうです。
H男はパニック状態になって係員を呼びました。
が、ちょうどその時、派手な音楽と共にコースターが動き始めてしまったのです。
そしてこのコースターは発進時、ゆっくりと坂を登っていく普通のコースターではなく、発進直後に時速100㎞以上になるという恐ろしいコースターだったのです。
H男も、その隣りに座った友人も、振り落とされまいと安全バーにしがみつきました。
絶叫マシーンはあっという間にコースを走り抜け、ホームに戻ってきました。
H男を笑っていた友人たちも、あまりのスピードに腰がガクガクしてしまうほどのコースターだったのです。
自分たちがこれほどなら、H男は腰が抜けて立てないだろうと思って笑おうとしていたのですが予想を裏切って、H男は誰よりも早くマシーンから降りていました。
そして、友人たちが全員降りるのも待たないで、さっさとアトラクションから離れてしまったのです。
友人たちはH男の後を追いかけました。
「嫌がってたわりには全然大丈夫そうじゃん!」
友人の1人がそう言うと、H男は震えるような声で怒鳴り返しました。
「・・・・ヘンな女が俺の安全バーを外そうとしたんだぞ!?」
みんなは顔を見合わせ、同時に笑ったが、H男の隣りで撮影していた友人が自分のケータイを見ながら言いました。
「H男の言っていることは本当だ」
と。
なんとコースターが動いている間中、H男に向けられていたケータイのカメラには、H男の足元から伸びている2本の白い腕が映っていたのです。
ブレていたため鮮明ではないが、やけに長いその腕は、確かにH男の安全バーを握りしめていて、まるで安全バーを外そうとしているかに見えたのです。
あまりに気持ち悪かったので、映像はその場で消去されたようですが、それ以来、誰もH男に絶叫マシーンを無理強いしないそうです。
廃墟の遊園地にいたのは幽霊?
1つ目にご紹介した廃墟にいたのは幽霊なのかどうか・・・気になるところですよね。
私自身が体験したことではないのでなんとも言えませんが、マネキンに住み着いていた幽霊なのではないかな?と思います。
マネキンが体を動かしたのも、中に幽霊が入っていたから。
そして、そのマネキンに住み着いていた幽霊が、友人の体へと乗り移ってしまったのでしょう。
何かを伝えたかったのに、女性らは遊園地から出ていこうとしたため、子猫を掘り返して車の上に置き、遊園地から返さないようにしたということも考えられます。
または、遊びで廃墟に来た女性らに腹を立てたということも考えられますね。
まとめ
とにかく廃墟へ遊びに行くということは本当にお勧めしません。
この方々のように、霊に乗り移られ体への障害が残るなど大変なことになってしまいます。
最悪あなたは死に至ることもあるでしょう。
どうしても廃墟へ行きたい!
遊びに行きたい!と思うのならば、自己責任で遊びに行ってください。
良いですか、私は忠告、しましたからね…