記事は下に続きます。 Contents1 妹が見た幽霊の女性1.1 妹の話1.2 久しぶりの実家で2 家での物音にご注意を 妹が見た幽霊の女性 私が学生時代に実家で起きたいくつかの恐怖体験をお話します。 私 […]
妹が見た幽霊の女性
私が学生時代に実家で起きたいくつかの恐怖体験をお話します。
私は高校を卒業するまで実家暮らしをしていました。
妹と2人姉妹で私達の部屋は2階に隣り合わせにありました。
妹はよく幽霊というものを見る子でした。それに比べ私は嫌な気配を感じる事は出来ても見た事は一度もありませんでした。
ある日妹が
「お姉ちゃん夜中に廊下で誰かと電話でしゃべってた?」
と聞いてきたのです。
全く覚えがなかったですし、夜中は寝ていたはずでした。
違う事を告げると
「あれー?ボソボソ聞こえてきたから彼氏と電話してるのかと思った」
と言うのです。
私は少し怖くなりそういう事は言わないでと強めに言いました。
妹は内容までは聞こえなかったらしいのですが、確かに声がしたんだとムキになっていました。
その日の夜から私の身に気味の悪い事が起こりました。
眠っている時にふと目覚め時計を見ると2時になる頃でした。
トイレに行きたいなと思い起き上がると廊下から話し声が聞こえてきました。
最初は
「妹かな?」
くらいにしか思わなかったのですが、少ししてから妹ではない事がわかりました。
うっかり忘れていたのですが、妹は部活の遠征に行っていてこの日はいなかったのです。
「怖い!」
そう思うとトイレに行きたかったことなんて忘れて布団に包まりました。
そして、そのまま眠ってしまい朝になりました。
「何だったんだろ、この前妹も変なこと言ってたし、怖いな・・・」
そう思うと、2階に行く度にその事を考え意識してしまうようになりました。
それが原因なのかはわかりませんが、その日の夜から毎日1週間くらい金縛りにあいました。
金縛りにあいながら特に何かを見るわけではなく、ただただ嫌な感じだけがあるのです。
一週間すると金縛りにかからなくなりあの声も聞こえることはありませんでした。
妹の話
それからしばらく経ち妹が
「あのさ〜1つ怖いこと言っても良い?」
と私の様子を伺いながら聞いてきました。
私はすぐにあの日の夜の事と関連してるなと思い、聞きたくない話さなくていいと言ったのですが、言ってもいいか聞いてきたくせに妹は勝手に話し始めました・・・
「この前夜トイレに起きたんだけど、廊下に出たら階段らへんに女の人が立ってたんだよね。
髪長くてこう下を向いてた。
顔は見えなかったけどそこ通らないとトイレ行けないから、怖かったけど通り過ぎてトイレ行った。
手掴まれたらどうしようかと思ったけど大丈夫だったよ」
と全部私の耳に入れてしまったのです。
「やだ、もうやめてよ!」
と妹を怒りましたがすぐに
「でさ、昨日の夜ね」
と話し始めたので耳を塞ぎ聞こえないようにしたのですが、それも虚しく全部聞こえてしまいました。
「昨日の夜もトイレ行こうと思って廊下に出たんだよね。
そしたらまたその女の人が立ってたんだ。
でも階段のところじゃなくて移動してたよ。
お姉ちゃんの部屋の前に」
と。鳥肌が全身にたちあまりの怖さに涙も出てきました。
「言わないでって言ったのに!」
と言いながらも、そこまで聞いてしまったので、気になっていた事を聞きました。
「私の部屋の前にどういう感じで立ってたの?」と。
その女の人は顔を上げドアの方を向いて立っていたそうです。
ドアにくっつくくらいの距離だったと言います。
その日の夜からは、お母さんの部屋に布団を敷き寝させてもらいました。
それからはそういった話も聞かなくなり、段々と忘れてきていました。
久しぶりの実家で
高校を卒業し、実家を出て他県の専門学校に通うようになりました。
それでも年に3回くらいは実家に帰っていたので、その時は元の自分の部屋を使っていました。
実家では犬を飼っており、その犬はいつもお母さんと寝ています。
ただたまに私の方にも来てドアを開けろと爪でガリガリしてきます。
いちいち起きて開けに行くのが面倒なので、スリッパをドアの隙間に挟め、勝手に出入り出来るようにして寝ました。
そしてその日の夜、眠っていると、
「ガリガリガリガリ」
と犬がドアを開けてと引っ掻く音がしました。
「なんだ、面倒くさい、開いてるんだから入ってくればいいじゃん・・・」
と思い、ドアの方を見るとそこにいたのは犬ではなく、髪の長い女の人でした。
その女の人がスリッパ片方分しかないドアの隙間に手を入れ私の部屋に入ろうとしていたのです。
爪の音はその人の音でした。
そしてなぜか、自分でドアを開けることはできず、その隙間から一生懸命体を入れようとしている感じがしました。
その後の事は覚えていません。
「ひっ!!」
と声にならない声を出し、気づけば朝になっていました。
気を失ってそのまま寝てしまったのでしょうか。
それとも夢だったのでしょうか。
今となれば夢を見たのかなとも思いますが、以前に妹が話していた事を思い出すと繋がってしまうのです。
その人は、間違いなく私の部屋に入ろうとしてたんだと思います。
それがなぜかはわかりません。
そしてもし入ってきていたとしたらどうなっていたのか。
今では30歳になり、地元に帰ってきていますが、私も結婚し違うところに住んでいるので、実家に寝泊まりすることはなくなりました。
ただそれ以降は、家に遊びに行っていても怖いと感じることはなくなりました。
母はたまに夜中に嫌な気配を感じるそうです。
寝ているベッドが誰かが乗ってきたかのように沈む感じがしたり、目を閉じている目の前が更に真っ暗になり誰かに覗かれている感じが・・・
母の部屋は、引き戸なのですがガラガラとドアが開く音もするそうです。
同じ霊なのかはわかりませんが、私の時には入ってこれなかったのに、今では勝手に開け入ってこれるなんて何か力でも手に入れたのか。
あんなに怖がっていたのに人の事となるとこんな風に思っているのですから、私も薄情なものです。
私がいなくなり、ターゲットが私から母へ移ったのでしょうか…。
いずれにしてもこれ以上の事は母の身に起こらないように願うばかりです。
家での物音にご注意を
あなたは夜、家に不思議な気配は感じませんか?
ドアが、
「ガリガリガリガリ」
と音を立てていませんか?
もし音がしていたなら、目を閉じ耳をふさぎ、早く寝てしまうことをオススメしますよ。
身の安全のためにも、ね。